占星術はペルシャが起源

占星術の歴史は古く、メソポタミア文明が始まったのと同時に生まれたと

いえるでしょう。星の観測は、暦や農耕といったものに必要であり、王族や

神官たちにとって、民衆を支配する有力な武器であったのです。

 現在、占星術といえば、ギリシャからヨーロッパ全域に広がり、今に至って

いますが、その源はペルシャ、アラビア地方です。

 今日の中東の地域で生まれた占星術は、エジプトに渡り、文化の華を開き、

ヨーロッパに伝わりました。ギリシャでの天文学の発展とともに占星術も進歩

し、ギリシャやローマの神話とも結びつき、現代に伝えられている占星術の形態

が整えられていきました。

 世界最古の文明の中で花開いた占星術は、今も色あせることなく、また科学

の発展とともにその魅力は、増しています

      7つの惑星と星座

 一般に占星術といえば、太陽の星座で占うものと思われでいます。

しかし本来は、古代から観測されていた惑星を使ってくわしくみていくのです。

占星術は、天道説(地球を中心に他の惑星が回っている。また、太陽と月も

惑星として扱う)の立場から成り立っています。現実には、地球も太陽系の

惑星のひとつとして、太陽を中心に回っているのですが、地球を中心と仮定し、

考えていくのです。

古代メソポタミアの 占星術師(主に神官)たちは、星の神々がこの世のすべて

の支配者であると考えました。そして、神聖なるものとして、それぞれに

象徴する意味を与えました。

・太陽(オフトブウ)生命と光の神

・月 (マハトブ) 不規則で変化する神

・水星(アトオルド)知恵の神

・金星(ゾホラ)  愛の女神

・火星(ミリッキ) 死と病の神

・木星(ミシタリ) 死者を甦らせる創造の神

・土星(ズウハル) 狩猟の神

この7つの星は、今日の一週間のそれぞれの曜日となりましたし、また7を特別

な数としてラッキーナンバーとすることも、じつは3000年以上のペルシャの歴史

があるのです。天体と数に神秘的な結びつきを考えたことは、のちに数の神秘学

や錬金術、カバラなどにも大きな影響を与えました。次に、太陽の通り道である

黄道12星座ですが、現在の星座が確定したのは、ヨーロッパに入ってからです。

*ペルシャ占星術術入門  モハメッド・アミン・コヒイ著 日本文芸社刊(絶版)

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